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『スタジオ える あっと ブログ』 略して 『鼻眼鏡』!(ええええ?)
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第三話 『これで終わりじゃない』
これで終わりじゃない1
 彼は『赤獅子』と呼ばれていた。
 獰猛な戦い方とその時に飛び回るたてがみのような赤髪、それが二つ名の由来らしい。

 『らしい』と疑問形なのは、ユリウスは彼の闘う姿を見たことがないからだ。別に彼の強さは疑っていないし、隊長として尊敬もしているのだが、普段の姿を見ているとどうもイメージが合わないのだ。
 最初は反発しかしなかったユリウスを彼は常に笑顔で向かいいれ、訓練の時も厳しくはしても怒りを露わにする事はなかった。その為、ユリウスには彼は隊長でありリアンダーという男で、決して『赤獅子』と呼ばれる戦士ではなかった。

 そして今も彼の口元には笑みが浮かべられている。
 絶体絶命ともいえる状況なのに、彼は諦めた訳でも、開き直った訳でもない。しかし、だからといって生きて帰れると無責任に信じている訳でもない。
 彼は知っているようだ、これが終わりじゃないことに。


 王女とその親衛隊が無くなった後、『赤獅子』は最後まで笑みを絶やさなかったと言われている。









 とりあえず座って話ができるように、近くのスターバックスに足を運んだエイレとアレックス。レジの女の子が一瞬アレックスの姿に息をのんだが、すぐに落ち着きを戻した。不思議と思ったエイレが耳を立てると、どうやら彼をとある俳優と見間違えたらしい。
 その事をアレックスに言うと、彼は肩をすくめていつもの事だと慣れた感じで話した。
「専属のスタントマン!」
「体形や髪の色がほとんど同じだからな、奴とはもうかれこれ7年間一緒に働いている事になる」
 つまり、17の時からスタントをしていることになる。
 まさか大学の知り合いが好きな俳優のスタントマンと会えるとは、本当に世界は狭いなぁと思った。しかも、そのスタントマンは自分の昔の部下である。物事ってなるようになるんだなと一人で納得していた。
「でもまぁ、俺自身は仕事で来たわけじゃないけど…な」
 え?と驚くと彼は続けた。
「ユリウスの時の記憶は、少しずつ戻ってきてたんだ。だけど、誰が何処にいて、その上どんな姿になっているのか分からなくって途方に暮れてた。でも、奴の次の仕事が日本であると聞かされた時『ああ、隊長がそこにいる』と感じたんだ。だから、少し無理を言って一緒に付いて行く事にしたんだ」
 まぁ、おかげで俺も仕事をするはめになったがとアレックスは苦笑いを見せた。
 隊長として、本来なら姫を最初に探し出せと言うはずだが、エイレとして自分を最初に探し出してくれた事が嬉しかった。だから彼女は何も言わずに微笑んだ。

「そうなると、どのくらい日本にいる事になるの?」
「1週間だったはずだが、どうもコマーシャルかドラマの予定を入れたらしく、2ヶ月はいる事になった」
 そう、とエイレは窓の外を眺めた。止まっていた時間が動き出した今、彼女はすべき事が分かっていた。


 もう一度皆を集め、姫を守らなくてはならないのだ。
 今度こそ、彼女に笑顔を与えられるように。



「アナタと一緒に行くわ」
 突如言い出すエイレに、アレックスは驚きが隠せなかった。
「このまま日本にいても無駄。アナタ自身、他の隊員の気配が感じられないでしょ?」
「あ、まぁ…」
「なら、他の皆を探さなくてはならない。世界の何所にいるか分からないけど、だからと言って立ち止まっていちゃ何も始まらない。ワタシ達には姫を守るという使命がある、そのためにはここから離れなくてはならない……そうでしょ?」
 あまりもあっさりだ。家族と離れるがそれでもいいのかと聞くと、自分はひとり身なんだとエイレは話した。
「母は亡くなったうえ、祖父母に廃嫡されていたから家族はいないの」
「父親はいないのか?」
 そう聞くと、調べればわかると思うけど…と意味不明な事を言い、アレックスの顔に困惑が見えたのか、エイレは自分が人工授精によって産まれたのだと告白した。
「母はゲイだったから…そのせいで廃嫡されたけど子供は欲しかったみたいで」と 気軽に言った。
「だから、父親は調べればわかるけど興味がないの…私にとっては母が唯一無比の親だから」
 彼女は不敵な笑みを浮かべた。



「記憶とこの腕時計さえあれば、私はどこへ行っても大丈夫」

これで終わりじゃない2

 アレックスは言葉を失っていた。エイレのこれまでの一生を置いてゆくというのに、彼女の表情は明るかった。全てがなくなっても、これで終わりだと思ってないのだ。


 彼女は確かに隊長なんだと、アレックスはそんな当たり前の事に感動感動せずにはいられなかった。



↓あとがき


第三話です!

とりあえず、これからすべき事が分りました。『姫』とその親衛隊員を探す事ですね。

なんで『生まれ変わった』現在でも(昔ならともかく)『姫』を守らなきゃならないのか?
それは追々書きます。


ここでちょっとびっくりな設定、エイレの母はゲイ(つまりレズビアン)だった!!
でも、エイレが産まれてから彼女はパートナーを作ってないのである。どうも、娘がいれば十分だったようです。こんな振りをしといてエイレの父は実は?!という展開にはなりませんのであしからず(苦笑)



では、毎回恒例の人物紹介。
今度はエイレの転生前の姿、『赤獅子』リアンダーです!

『赤獅子』リアンダー

名前: リアンダー
年齢: 34
髪の色: 眩しい赤髪
目の色: 藍色
身長: 180+
二つ名: 『赤獅子』


見事に似てないですね、エイレと(爆)


でも、隊長はどっちでも前向きな性格です。
記憶はずっと無かったのだが、どうも基本的な性格は似た感じのようです。(ユリウス→アレックスも然り)



ところで、登場人物のカテゴリーが欲しいとリクエストがあったので、「バル側-登場人物」っていうのを作ろうと思います。
詳しい事は後に!




では、次回をお楽しみに!!

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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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